ちゃまの帰宅途中の暇つぶしblog

ちゃまのブログです。ラブライブについて語ります。

流れ星は一瞬の煌めき -星屑クルージング-

 

皆さんこんにちは

お久しぶりです。ちゃまです。

今回はつい先日に発売されたLiella!2ndアルバム「Second Sparlkle」に収録されている唐可可のソロ曲「星屑クルージング」について歌詞から色々読み解いて語っていきたいと思います。f:id:chama38029051:20230324192407j:image

 個人的に今回のアルバムでも推しキャラ補正抜きに1番刺さった楽曲で、ほかの楽曲の歌詞やセリフの引用をしつつ、歌詞や表現について色々考えていきたいと思います。

・流れ星のような時間

ずっと一緒に ずっといてよ

   唐可可の言葉とは思えない、他人に甘えたような優しさと願いを込めたような歌詞。イントロ無しに始まる直接的なこの歌詞に皆さんも驚いたかと思います。

 ここから想像するのはやはり、帰国問題_。考えたくありませんが、可可はもう3年生で嫌でも卒業を考える時期です。アニメ二期でも描写されたこの問題を、この歌では一番でフォーカスしているように思えます。

「スクールアイドルは限られた時間を精一杯輝くために駆け抜けるから美しい」

 ラブライブ!の物語、そしてスクールアイドルが好きな人間ならば、誰もが1度は考える事だと思います。実際、Liella!3rdLoveLive!Tour中にも、伊達さゆりさんがお話していたように、その儚さや努力、学生期間の青春の時代を全力で駆け抜ける少女の物語に僕達は何度も魅了されていました。

 そして、そんな先輩たちの輝く姿に魅了された少女が新しい物語を繋いでいく、劇中の唐 可可もそんな少女でした。

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  何も考えず、勉強していた日々に突然現れた「Sunny Passion」の2人、そこから約1年も経たずに彼女は来日し、結ヶ丘女子高校に入学した。持ち前の行動力とサニパ様から貰った勇気と、自分の気持ちを信じて_。

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信じていこう さわった自分の気持ち
ねえ 心は自由なんだ いつの日も
叶えていくの たとえば大きな夢も
まずはぶつかってみなくちゃ!

〜Oh!レディ・ステディ・ポジティブ〜

  澁谷かのんと出会い、仲間が増えて、憧れのスクールアイドルとしてがむしゃらに突き進む。前途多難な活動でしたが、彼女にとって憧れを追いかけるその日々は表参道に並ぶ高級な宝石よりも美しく、愛おしいく、何より「楽しい」物でした。

宝石それより綺麗さ(眩しいくらいに)
この胸でひかる
あこがれは

〜水色のSunday〜

 しかし、高校三年間という短い期間に更に迫る帰国の危機、彼女の行動力の原動力は「好きだから!」から「勝たなければ、早くしなければ」という無意識の焦りに変わっていたのかもしれません。その焦りが、歌詞にも出ているようです。2期1話でも「とにかく行動あるのみです!」と新入生の勧誘が少し空回りしていました。

言うより先に一歩前に出てる
モタモタできないのさ 時間がないよ

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   後輩が加入し、二度目のラブライブ!に、しかし、強大なライバルが現れ、憧れのSunny Passion!の敗北を目の当たりにし、今度こそ帰国の危機に陥ります。そんな時でも彼女は自身のポリシーを崩そうとはしません。可可は楽しく歌いたい、自分のことで誰かに悩んで欲しくない。仲間を信じているからこそ、皆んなで歌いたい。たとえそれで負けても、後悔はしない。憧れを追いかける一瞬の今を仲間と全力で楽しみたい。地区大会決勝戦前の可可からも、そんな気持ちがひしひしと伝わってきます。

全部がShooting Star 一瞬のときめき
見逃さないでいたいの そう君と

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「みんなで楽しく歌いたい」そうは言ったものの、それが終わってしまうのは嫌だ。地区大会前にはそんなジレンマを抱えていたはずです。スクールアイドルとして毎日楽しく過ごしていた日々の始まりの合図になるはずの希望の朝が、いつしかカウントダウンのように感じる。あと何日一緒に放課後過ごせるのだろうか。それならば、この一緒に過ごす時間が続いて欲しい。精一杯努力して、練習して、自分の部屋で皆で遊んだ日々…そんな情景が目に浮かぶ様な歌詞に、スクールアイドルの刹那性を感じさせられます。

くるりと振り向いたら 目が合う夜よ、続け!
いつかは朝が来ると知ってる 知ってる
だけど

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 負けて帰国する事になっても、あと1年を楽しく過ごしても、いずれは別れる日が来てしまう。分かっていることだけど、正直嫌だ、心からの無意識の言葉の「だけど」が、時間の流れに反対する気持ちが逸るように出てきます。

もうちょっとだけ一緒にいてよ
夢をみてる星屑クルージング
煌めきに手を伸ばして
たまに君ときらり
ああ、星を泳げ!

 誰かへのお願いと希望を込めた「いてよ」という口調が可可の本心を覗かせ、楽しすぎる今をもっと一緒に過ごしていたい、という気持ちが痛いほど伝わってきます。普段から考えるより先に積極的に行動し、他人を勇気付け、自分の苦悩は見せない彼女が他人に甘えている。それは、「一緒に過ごす時間を伸ばしたい。」「一緒にいる今だけでも、先の事を忘れていたい。」そんな等身大の高校生らしい感情が伺えます。ある意味現実逃避でもあり、可可自身のの「楽しく歌いたい」というポリシーに反対する様な言葉ですが、それほど彼女にとって今の時間がかけがえの無いものであることが感じられます。f:id:chama38029051:20230322230745p:image

  ここで、特徴的な「夢を見てる 星屑クルージング」という歌詞について少し考えていきたいと思います。なんとなく、星空を誰かと見ているような情景が浮かびますが、個人的には「今の可可の状態」を表したフレーズなのではないかと思いました。「色づいて透明」では、可可にとって今は下記のように表現されています。

水ん中をふわふわ漂ってる 不思議な感じのいまが大好きなんだ

〜色づいて透明〜

 では、水の中を漂う、とは具体的にどういう意味なのか。それは、無数の星(憧れの対象)から出る星屑(煌めき)を眺めて憧れている。そんな楽しくてふわふわした時間こそ「水の中」にいるような感覚である。と僕は考えています。そして、その輝きを追いかける事を「泳ぐ」と言う言葉に置き換えて使っており、「星屑クルージング」と言う言葉には、「憧れの存在から出る煌く光の海を航海する」まさに、一期ではただスクールアイドル活動を楽しんでいた可可(水のなかを漂っている状態)が、明確な目標を持ってその活動に勤しみ、憧れた存在を追いかけて、その輝きや目標を掴もうと進む(憧れが浮かぶ光の海を泳いで進む)今のことを表してるのだと思います。

 そしてふわふわしている今にもう一つ、似た感情があります。それこそ「夢を見ている」時です。夢、という単語にも複数の意味があります。

・睡眠中に見ている朧げな記憶

・叶えたい物や事象

・儚いことのたとえ

 という、まさに今の可可にぴったりの言葉ですね。夢を見ているような不思議な感覚でもあり、自分の目標に突き進んでいる。そのような今の状態を表したフレーズが「夢を見てる 星屑クルージング」に詰まっていると感じます。

 そんな最高に楽しくて、夢心地の様な今をずっと楽しんでいたい。スクールアイドルのオタクであり、帰国の危機も迫っている彼女なら、それは長くは続かないと自覚しています。それでも「一緒にいたい」と流れ星に願う様に、あるいは、誰かに縋る様な口調で歌う、可可の心からの願いが心に深く刺さります。

 少し残酷ですが、そうやって頑張る姿が僕達に感動を与えると思うと、本当に流れ星の様な存在だと、改めて認識させられます。

・夢と現実

2番では主に過去の自分に「昔からの夢と現実」にフォーカスされている描写が多くあります。

ムリかどうかやってみて決めるの
想像してるより自分ってスゴイ
強くなれる もっと高く跳べる
1ミリずつそうやって進んだの

 「思い立ったら吉日」が好きな言葉の可可らしい言動ですが、自信をもって歌えるのは、今までそうやってきた裏付けがあります。ある意味無鉄砲な言葉でもありますが、その言葉と行動が仲間を勇気付け、自らもを成長させてきました。「Starlight Prologue」では「強くなる」と言う決意だったのに対して、「強くなれる」と確信を持って答えられている部分が、これまでの成長を感じられて、個人的に好きな部分です。

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憧れの星たちは
遠くで瞬いてた
いつか会える日がくる
ゼッタイ ゼッタイ
信じて

 海の向こうからスクールアイドルに憧れていた可可にとって、物理的にも遠くにいた憧れの対象。見えるけど手に届かない、夜空に浮かぶ星のような存在。ここでも過去形の言葉になっていて、過去の自分を思い出し、昔の自分に言い聞かせているようです。単純にファンとして出会い、ライバルとして戦う。夢としても想像すらしていなかった事を経験し続けてきた。過去の自分からは信じられないかもしれませんが、だからこそ「ゼッタイ」と言い聞かせる。そうやって今まで進んできたから_。

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 余談ですが、ここの歌詞はLiyuuさんにも通ずる部分があって、個人的にファンとしてかなり涙腺にくる歌詞です。

やっとたどり着いた今日さ
夢じゃないよ星屑クルージング
流星群の隙間を縫って
君とはしゃぐひらり
ああ、星に歌え!

 信じ続け、 ついにたどり着いた今日。「流星群の隙間を縫って」と言う歌詞からも、ここはラブライブ決勝の舞台を表しているのではないかと思います。前項でも話したように、あっという間に終わってしまうスクールアイドル活動はまさしく、一瞬の光を放って消えてしまう流れ星のような存在です。そんな存在が集まるこの舞台はまさに「流星群」と言えると思います。その競い合う光の中を縫って、ただ一つの目標に向かって突き進む。それは、流れ星に3回願い事をお願いすると願いが叶う。その言い伝えを表すように、優勝という輝き続ける星に向かって歌う。そんな決勝の舞台を表しているように思えます。

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 決勝の舞台は、みんなが夢を叶える真剣な舞台ではありますが、可可はこの場を誰よりも「楽しんでいる」と思います。 可可にとってまさに今が、「夢が叶う瞬間」であり、決勝の舞台に立った今が現実として「夢を叶えている途中」になるわけです。だからこそ、改めて自分で「夢じゃないよ」という否定をしています。1番ではスクールアイドル活動として夢のように楽しい時間であったのが、本当に望んでいた夢に直面し、今度は夢じゃないと否定する。彼女ににとって1番の願いが叶った大舞台でありながら、君(仲間)とはしゃぐ、そう歌える可可は、まさに「今が最高」を実感している時だと思います。

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・夢からその先へ

ラストに向けては、1番、2番を通してその先に進もうとする彼女の意思が見えます。

もー!なんて素敵
ちちんぷい魔法かけよう
思い出にならないように
そんなのムリだね
知ってる 知ってる
だけど ねえ

 夢じゃないけれど夢のような時間は、忘れたくもないし、思い出として過去になって欲しくない。出来ないとはわかっているけれど、魔法の呪文を口ずさんでみる。迷信にもすがりたいその気持ちは、平安名すみれの「Starry Prayer」にも通ずる部分があります。また、一番の「だけど」から「ねぇ」という言葉が追加されていたり、感嘆詞が増えてより感情的な歌詞になっているのが、可可の素直な気持ちをより表しています。

もうちょっとだけ一緒にいるね
夢をみてる星屑クルージング
煌めきに手を伸ばして
胸に飾るきらり
ああ、星を泳げ!

「いてよ」と望むのではなくて、可可らしく「自らいるね」と仲間に話しかけて寄り添うような言葉には、優勝できたからこそ、最後まで一緒にいることが出来る喜びを嚙み締めているような印象を受けます。でも、今を永遠に過ごす事は出来ないことは理解しつつ、できることを全力で行う。それこそ、一緒に最後まで駆け抜けること。それを大切な思い出として「胸に飾る」。優勝して学校の名前を刻んだように、憧れた存在のように輝けた時のことを心に刻む。その気持ちこそが一生の煌めきとして。

右手の小指と左手の小指をむすんで
自分に約束しよう
今日の気持ちずっと忘れないよ

〜私のSymphony〜

 夢を叶え始めた始めた、あの時のように。

君と泳ぐの もっと
ずっと一緒に ずっといたい

 あと一年でみんなと過ごす時間が終わってしまうならば、最後まで全力で駆け抜けよう。可可らしいポジティブな考えでそう決心しつつも、やはりずっとみんなといたい。素直な気持ちがあふれ出すその言葉には、寂しさを感じます。

 ここまで一緒に駆け抜けた仲間との信頼関係がより強固になったからこそ、素直に自分の気持ちを伝える事が出来るようになりましたが、だからこそ離れたくない。そんなジレンマを抱えつつ、最後まで駆け抜けようとする彼女の姿を想像すると、まさに「スクールアイドル」なんだと改めて強く思わされ、その刹那性に感動してしまいます。

 彼女がLiella!として活動してきたこの2年間と、残りの年月を流れ星のように駆け抜ける活躍は、今度は誰かの憧れの星になっている筈です。

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駆け抜けるシューティングスター
追いかけて星になる
止まらない 止まれないよ まだちいさくても

〜Tiny Stars〜

 ラブライブ優勝!という夢を叶えた彼女はこれから、残りの時間をどのように駆け抜けていくのでしょうか。彼女達に憧れ、参加してくる3期性を含めたLiella!と、彼女の活動を最後まで全力で見届けたいですね。

・最後に

 ここまで読んでいただきありがとうございました。こんな風に楽曲に対して書くブログは今回が二回目なんですが、やっぱり難しいですね…

少しでも共感してくださったり、この曲の解釈が深まってくれたならうれしいです。

時間があれば、ほかのアルバム楽曲もブログを書きたいですね…

それでは!!